漫画が並ぶ本棚

多忙を極める『少年ジャンプ+』の作家との契約を電子署名でデジタル化

創刊から50年、集英社発行の『週刊少年ジャンプ』は、誰もがその名前を一度は聞いたことがある、日本で最も売れている雑誌のひとつです。そのジャンプからスピンアウトしたデジタルアプリ雑誌『少年ジャンプ+』は2014年に創刊、ジャンプ+のオリジナル作品や少年ジャンプの過去および現在の作品が、モバイルアプリやウェブサイトで読むことができます。このデジタル展開により契約事項も増えたため、『少年ジャンプ+』の編集部は契約業務の効率化を図るために、作家との契約に電子署名を導入することにしました。

編集者と作家間の契約に関する負荷を軽減するために電子署名を検討

『少年ジャンプ+』の編集部では、これまで作家との契約は案件ごとに行っていました。例えば、最初は雑誌、そしてコミックス(単行本)、アニメ、アニメ版権の商品(物販)、デジタルといったように、それぞれの案件ごとに契約書を作成・締結していました。「デジタル版の『少年ジャンプ+』をはじめてから、必要となる契約は最初に作家さんと締結することにしました。具体的には、紙、デジタル、コイン販売の印税、商品化(Tシャツなど)などに関する全ての契約書を1つのエンベロープにまとめています」と語るのは、株式会社集英社で『少年ジャンプ+』の編集長をつとめる細野修平氏。 

「電子署名の利用を考えたときに、真っ先に頭に浮かんだのがドキュサインでした。と言いますのも、4、5年前に外資系の取引先と契約する際、ドキュサインで契約が送られて来て、そこではじめてドキュサインのことを知り、さらに少し前に別の会社との契約の際もドキュサインで契約書が送られてきました。実際に使ってみて、『これは便利なツールだ』と思い、ドキュサインの日本法人から説明を受けました。その際、『これなら作家さんとの契約にも十分使え得る』と手ごたえがあり、ドキュサインを導入しました。世界で一番使われている電子署名なので、安心感がありますよね」と細野氏は話します。

訪問する必要がなくなり、スマホですぐに署名捺印してもらえるように

ドキュサインを導入する前、編集者達を悩ませていた問題の1つが、多忙を極める作家と会って、契約書に署名捺印してもらうことでした。細野氏は「作家の方々に契約書に署名捺印をしてもらうのは、従来から大きなチャレンジでした。皆さん、原稿の執筆で多忙を極めています。編集者としては、作家さんが執筆している間に時間をもらって署名捺印してもらうことは、執筆活動を邪魔しかねないので、できれば行いたくない。そのため非常に限られた空き時間に会って、署名捺印してもらわなければなりません」と話します。

さらに、紙の契約書ならでは問題もあったと細野氏は言います。「郵送だと紛失したり、気づかれずに放っておかれる場合があります。もちろん郵送する場合もありますが、基本的には会いに行って対面で署名捺印してもらう場合がほとんどです。ところが、たとえ訪問して会うことができても『まだ確認していないから、あとで』ということがあったり、『どこ行ったかなぁ、また今度でいい?』といったこともあります。これが月刊誌の作家さんだと1ヶ月に1回しか編集者が訪問しないこともあるので、1 度もらえないと次回は1か月先になってしまいます」。

この署名捺印に関する悩みは、ドキュサインの電子署名を導入することで、すぐに解決しました。「作家の方々の反応はとても良いです。以前は契約の締結までに数週間かかっていたのが、数日で終わるようになりました。多くの方はスマホで署名捺印しています」と細野氏は語ります。署名者にとってドキュサインを使うハードルが低い理由の1 つに、スマートフォンやタブレットなどで利用可能なアプリの存在があります。またドキュサインは署名捺印するだけの場合、アカウントを作る必要がないので、ワンタップで簡単に署名捺印することができます。

テンプレートやステータス管理など豊富な機能を評価

契約状況がリアルタイムで確認できることやテンプレート機能で業務を簡素化できることもドキュサインを使うメリットです。「契約書は『編集部→担当編集者→作家』の順番で回しますが、契約書が署名捺印されて返ってこない場合でも、いまどこで止まっているのか、開封したのか、開封したのにサインしていないのか、などの状況がステータス管理機能ですぐに把握できます。ただ、私はリマインダー機能は使ったことはありません。というのも、作家の方々は皆さん本当に早く署名捺印してくれるので、使う必要がないのです」「また、テンプレートを準備しておけば、スタッフはそれを利用するだけなので、この機能も重宝しています。従来まで担当の編集者が行っていた『印刷→製本→切手を貼る→郵送』という事務作業からも解放されます。実は編集者は事務作業が苦手な人が結構多いので、皆喜んでいます」と細野氏は語ります。

「そもそも『少年ジャンプ+』そのものが、デジタル漫画をスマホで読むものです。作家さんもデジタルで作画している方も多く、中には全てデジタルで描かれる方もいます。それなのに契約だけ紙、というのは変ですよね。うちのメンバーもクラウドには抵抗感はありませんでした」。

日本だけでなく世界で一番使われている電子署名なので安心感があります。
細野修平 氏 
少年ジャンプ+ 編集長
株式会社集英社

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