1997年の創業以来、斬新なアイデアと高い技術力を強みに多彩なデジタルコンテンツやサービスを展開し、日本のネット産業を牽引している株式会社ドワンゴ。デジタルネイティブの社員が多く、組織の壁を超えて自由に働く風土がある同社は常に新しい価値を創造しており、「ニコニコ動画」 に代表される動画サービス、ゲームの企画開発・販売、「ニコニコ超会議」や「闘会議」などイベントの企画・運営、また時代の最先端をいくVR(仮想現実)やネット時代に合わせた教育サービスの企画制作、音楽配信コンテンツなど、事業内容は多岐にわたります。

大量の契約書をオンライン化することで契約締結までのリードタイムを短縮

2012年より開催している「ニコニコ超会議」は、 ユーザー、クリエイター、協賛・出展会社が一同に集う巨大リアルイベントで、年々その規模が大きくなっていることから、イベントに出演する個人クリエイターとのやり取りも増加していました。

「今まで大量に発生する個人クリエイターとの出演契約には紙を使用していました。しかし、手間と時間がかかるためオンライン化できないかと考えたのが、電子署名を導入したきっかけです」と語るのは、 同社情報システム部 部長の藤坂康彦氏。「実際にドキュサインを利用して契約書をお送りした方からネガティブな声は聞かないですね。時間や場所にとらわれず、スマートフォンで簡単に確認、 署名できることも問題なく使っていただいている理由だと思います」と藤坂氏は続けます。

また、同部所属の芦埜理奈氏は「メール上のリンクをクリックしてそのまま署名するだけなので、使い方はとてもシンプルだと思います。(署名者は)アカウントを作成する必要はなく、そのステップが一つ減ることで、契約締結までのスピードが上がっている実感はあります」と語ります。 

コンプライアンスの観点からアクセス権の管理機能を評価

「ドキュサインでは利用者と管理者の権限を明確に分けることができるので、不正や誤操作を防ぎ、 情報システム部で細かくアクセスを制限できることもメリットです」と語るのは、芦埜氏。 申請ベースで利用者権限を付与している同社のような場合、「誰」に「どの権限」を付与するのか明確に設定することは、コンプライアンスの観点からも重要になってきます。ドキュサインの管理機能では、アカウントおよびそのユーザーを個々に管理する必要はなく、単一のインターフェースで一元管理ができるため、全てのユーザーが正しくドキュサインの製品を使用できるよう的確にコントロールすることができます。 

「担当者が退職した場合、アカウントをそのまま新しい担当者に引き継ぐことができる、例えばエンベロープの所有権をそのまま転送できるので、簡単に引き継ぎができる点も気に入っています」と、芦埜氏はつけ加えます。契約書には個人情報が含まれていることもあるため、その取り扱いには十分な注意が必要ですが、旧担当者から新しい担当者に権限をそのまま移行できるので、他の利用者に情報が共有されることはありません。

一度「電子署名」を使うと「紙」には戻れない

もし明日から電子署名が使えなくなったとしたら? 「社内から反発があると思います(笑)紙に戻すことになると、紙の書類を処理・管理するために専任の担当者を雇ったり、場合によっては新たに事務局を立ち上げる必要も出てくると思います。オンライン化することによって分散処理できるようになりましたが、紙ベースになると一極集中型になりますし、電子署名の導入によってスピードアップした締結も滞ってしまうことになるのではと感じます」と藤坂氏は言います。

クリエイターとの出演契約プロセスの効率化を目指して導入したドキュサインの電子署名。今では他部署から導入を検討したいとの声もあるそうです。

使い方はとてもシンプルだと思います。(署名者は)アカウントを作成する必要はなく、そのステップが一つ減ることで、契約締結までのスピードが上がっている実感があります。 
芦埜理奈 氏
情報システム部
株式会社ドワンゴ