新しいDocusignの幕開け - インテリジェント契約管理システム(IAM)のプロバイダーへ

インテリジェント契約管理システム(IAM)の紹介

要約

  • 本日、Docusign(以下、ドキュサイン)は企業戦略の大幅な拡大を発表するとともに、「インテリジェント契約管理システム(IAM:Intelligent Agreement Management)」という新しいSaaSカテゴリを打ち出し、同カテゴリをリードする新たなプラットフォーム「Docusign IAM」と事業部門に特化した新しいアプリケーションを米国で先行ローンチしました。
  • Deloitteの最新調査*によると、契約管理における悪しき慣行やシステムの不備によって、世界全体で毎年2兆ドル(300兆円)近くの経済価値が損なわれています。ドキュサインは、これを「契約業務の落とし穴」と呼んでいます。
  • 「契約業務の落とし穴」は、時代遅れの契約システム・プロセスによってビジネススピードが低下したり、重要なビジネスデータが既存の基幹システムと切り離され、静的でフラットなファイル内に閉じ込められてしまうこと、つまり効果的にデータを活用できないことで発生します。私たちは、これが今日のビジネスにおける最大の価値破壊のひとつであると考えています。
  • Docusign IAMは、AI(人工知能)を使用して革新的な契約管理を実現します。これにより、企業は契約データを「洞察」と「行動」に変換し、契約レビューサイクルを加速し、組織全体の生産性を高められるようになります。
  • 営業およびカスタマーエクスペリエンス部門向けの新しいアプリケーションは、今夏から米国で提供を開始し、その後、他の主要なグローバル市場に拡大していく予定です。

合意・契約はあらゆるビジネスの根幹にあり、顧客、ベンダー、従業員との関係は、すべて合意・契約に基づいています。契約書を適切に管理すれば、効率的な経営が可能となり、ビジネスをより迅速に成長させることができます。一方、契約書の管理が不十分な場合、それは多くのコストを無駄にしていることになります。

しかし残念ながら、契約書を適切に管理できている組織はごく僅かです。Deloitteの調査によると、このような時代遅れの契約システムやプロセスには、世界全体で年間2兆ドル(300兆円)近くのコストがかかっています。

本日、ドキュサインは新たなビジョンを発表しました。このビジョンには力強いメッセージが込められており、世界中の企業を「契約業務の落とし穴」から救い出し、失われた2兆ドル(300兆円)近い経済価値を取り戻すことを目指します。

この新しいビジョンは、Docusign IAMから始まります。Docusign IAMはエンドツーエンドで契約管理を行うためのプラットフォームで、「インテリジェント契約管理システム(IAM)」という新しいSaaSカテゴリのパイオニアになると確信しています。Docusign IAM、および2つの事業部門に特化したビジネスアプリケーションであるIAM for SalesとIAM for Customer Experienceは、近日中に米国で提供を開始する予定です。

「契約業務の落とし穴」を解決する新しいSaaSカテゴリ

業界や規模を問わず、企業の多くは重要な取引が思うように進まなかったり、顧客に質の低い契約体験を提供してしまったり、契約不履行によって損失を被ったりするなどの経験があるでしょう。こうしたことの積み重ねによる、時間、コスト、機会の損失は計り知れません。

なぜそのようなことが起こってしまうのでしょうか。それは、契約管理の方法が過去に囚われているからです。

ほとんどの企業は、電子メールやワープロソフトで契約書を起草して回覧し、締結済みの契約書(のコピー)はデジタルで保存しています。最近では、電子署名を使って契約を締結することも増えています。しかし長年の間、それ以外はほとんど変わっていません。契約書の作成と交渉は、相変わらず手間と時間がかかります。また、たいていの契約書は構造化されておらず、独立した静的ファイルのままであり、検索性に乏しく、組織のシステムや関係者とは切り離された状態にあります。

このような時代遅れのプロセスや分断されたシステムにかかるコストは甚大です。

  • 毎年、世界全体で2兆ドル(300兆円)近い経済価値が失われています。
  • 企業は、契約書の作成に1部門あたり年間平均25,000時間を費やしています。
  • 企業は、大きな取引を成立させたり、優秀な人材を採用するのに、(最新のプロセス/システムを導入している場合と比較して)平均2週間も長くかかっています。

契約管理における変革の機会は非常に大きく、潜在的なソリューションはとてもパワフルなものであることから、私たちは新たなSaaSカテゴリ「インテリジェント契約管理システム(IAM)」の第一線にいると確信しています。 

顧客関係管理(CRM)、人的資本管理(HRM)、企業資源計画(ERP)がインターネットを活用して営業、人事、リソース管理を刷新したように、インテリジェント契約管理は契約管理プロセスを変革し、ビジネスのあらゆる部分で契約データを活用できるようにします。

ドキュサインの新しいプラットフォーム「Docusign IAM」

Docusign IAMは、契約書をスマートに準備し、効率的に締結し、積極的に活用することで、あらゆる企業が契約書の価値を最大限に引き出せるようにします。

新しいケイパビリティは、契約管理プロセスのさまざまな構成要素をシームレスにつなぎます。また、最先端のAIを活用して契約書の作成をスピードアップし、交渉を強化し、契約ポートフォリオを管理するための戦略的洞察を提供します。

Docusign IAMにより、規模の大小を問わず、企業はシームレスな契約書の準備、締結、活用を実現できます。

  • 準備:CRM、HRM、ERPなど、すべてのビジネスプロセス・システムと統合され、コラボレイティブかつ自動化された方法で契約書を作成できます。
  • 締結:より良い顧客・パートナー・従業員体験を提供しながら、迅速かつ安全に契約を締結できます。
  • 活用:契約書に隠された重要なデータを解き放ち、その価値を引き出しながら、不必要なリスクを低減して、契約を管理することができます。

Docusign IAMで提供される新しいプラットフォーム・サービスおよびアプリケーションの詳細は、英語版ブログをご覧ください。

これからのドキュサイン

今回の発表は、私たちの業界にとって大きなターニンングポイントになるでしょう。また、ドキュサインにとっても重要なターニンングポイントです。当社は、電子署名、契約管理、契約ライフサイクル管理(CLM)の分野における20年以上の経験と実績をもとに、新しいSaaSカテゴリを打ち出し、150万社を超える世界中のお客様にパワフルなソリューションを提供します。

ドキュサインほど、合意・契約に真摯に向き合い、理解し、変革を推進している会社はないでしょう。私たちはまだスタート地点に立ったばかりで、やるべきことはたくさんあります。Docsign IAMを皆さまにお届けできることを嬉しく思うと同時に、フィードバックをいただきながら、時間をかけて進化させてまいります。

Docusign IAMは5月下旬から米国で提供を開始し、その後、他の主要なグローバル市場に拡大していく予定です。Docusign IAMの詳細は、こちらをご覧ください

 

*出典: Deloitte & Docusign Digital Agreement Management Study, 2024

本記事は米国本社が2024年4月11日(現地時間)に公開した「Introducing the new Docusign, the Intelligent Agreement Management company」の抄訳で、日本向けに一部加筆修正しています。

Allan Thygesen
筆者
Allan Thygesen
Chief Executive Officer
公開
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