金融業界における契約の電子化の課題と解決策

電子署名からはじめるペーパーレス化への第一歩

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社会全体でデジタル化が加速する中、金融業界においても、紙の書類や押印、対面での手続きなどの見直しの検討が進み始めています。本記事では、2021年9月に開催したドキュサイン・ジャパンのウェビナー『金融業界における脱ハンコ!金融機関での電子署名のはじめかた』の内容をもとに、金融業界の電子化の状況と顕在化する課題、電子化を進める金融庁の取り組み、さらに電子署名をはじめとした契約の電子化がもたらす効果について、ユースケースや事例を交えながら紹介します。

金融業界の電子化の状況と課題

さまざまな業界や業種で、業務の電子化が加速しています。金融業界でも電子化への取り組みが推進されており、金融庁は2020年6月、金融分野における手続きの電子化を促し、テレワークを推進する観点から、「金融業界における書面・押印・対面手続きの見直しに向けた検討会」を設置しました。検討会では、2020年6月から12月までの計9回にわたり、金融業界におけるこれまでの書面・押印・対面手続きの課題や見直し状況の把握、さらなる取り組み方針などについて検討を重ねてきました。また、金融業界の電子化に向けて、4つの取引に分けて課題が示されました。

金融業界の電子化の状況と課題

出典:金融業界の電子化の状況と課題について(令和2年6月9日 金融庁)

検討会では、個人向けのインターネットバンキングやネット保険取引など、「大部分の金融機関が電子化サービスを提供しており、多くの顧客が利用している」分野について、顧客側に使い勝手やセキュリティへの不満や懸念があることが挙げられています。一方、法人インターネットバンキングや全銀EDIシステム(ZEDI)、でんさいネットなど、「大部分の金融機関が電子化サービスを提供しており、利用する顧客数は限定的」な取引では、顧客側のコストや使い勝手への懸念のほか、特にZEDIでは顧客側の追加コストが高いといった懸念があるとされています。

また、個人向け新規口座開設やローン契約などの「一部の金融機関が電子化サービスを提供している」取引では、特に本人確認など顧客側にオンライン手続きの使い勝手への不満や懸念が残るほか、金融機関側でも開発コストやセキュリティへの懸念が指摘されています。法人との新規取引開始や法人代表者変更手続きといった「金融機関からの電子化サービス提供が限定的」なものについては、法的証拠力への懸念や、事業者側のIT環境・体制が未整備であるため、金融機関側に開発コストに見合うだけの利用者拡大への不安があることや、不動産担保取引等に見られる法令による制約が存在するといった課題が示されています。

こうした課題への対応には、誰が対応するべきなのかを政府、自社/自社顧客、ベンダーの三者の立場から整理して考える必要があります。例えば、大部分の金融機関が電子化サービスを提供している取引において「顧客側に使い勝手やセキュリティへの不満や懸念」がある点に関しては、自社および自社顧客がイニシアティブを持って対応する必要があります。また、金融機関からの電子化サービス提供が限定的な取引における「法的証拠力への懸念」に対しては、政府が法令の変更などを担い、自社/自社顧客でもルール作りなどの環境整備を実施することに加えて、ベンダー側も電子署名を普及させるだけではなく、政府に意見書や要望を出すといった対応が求められるでしょう。

特に電子署名に関する課題に対しての対応や評価について、この三者の立場からまとめると、政府は電子契約を適用するための規制緩和や法改正、ガイドラインの提示を進めていく必要があります。また、自社/自社顧客は、電子署名の適用業務や書類を判断していくうえで、お客様や取引先への合意、業務プロセスの見直しをはじめ、業務の自動化の範囲拡大、文書管理規定の見直しなどを行うことで電子化を推進していくことができます。一方、電子化に向けたベンダーの選定については、コストやセキュリティ、機能などさまざまな選定ポイントがありますが、(ベンダーの)会社としての信頼度を見極めることでリスクを低減させることが重要となります。それは、契約などの重要事項を取り扱うため、サービスの停止・終了は大きなリスクとなるからです。

おすすめ記事:電子署名ソリューションの選び方〜検討すべき5つのポイント〜

金融機関が抱える課題を解決する電子署名ソリューション

ドキュサインは、合意・契約文書の準備から署名捺印、実行、管理まで、合意・契約管理における一連のフローを管理する製品群「DocuSign Agreement Cloud」を提供しており、契約プロセス全体のペーパーレス化および自動化を実現します。

DocuSign Agreement Cloud」の一部である「DocuSign eSignature(以下、「ドキュサインの電子署名」)」を利用すれば、契約書の印刷や送付、ファイリングなどの手間を省き、業務プロセスを効率化・自動化することができます。また、郵便代や印紙代等の実費、契約書の準備、データ入力・転記、管理にかかる人的コストを節約するとともに、人為エラーを軽減することができます。いつでもどこでも、デバイスを問わず署名ができるため、取引先や顧客、従業員の満足度を向上し、契約締結までの期間の短縮化にもつながります。

以下、特に金融機関がチェックすべきポイントに絞って、ドキュサインの電子署名の特長を紹介します。

セキュリティ

Global Security Gold StandardやSOC1、SOC2PCI DSSなど、世界的な第三者機関によるセキュリティ認定、評価を取得しています。米国やEUを含む世界の厳しいセキュリティ基準を満たし、日本のほとんどの金融機関が従うFISCセキュリティガイドラインにも準拠しています。こうした高いセキュリティ水準を維持することで、ドキュサインは利用者にとって大きな課題や懸念となるセキュリティを担保しています。

参考:ドキュサインのセキュリティに対する姿勢

可用性

ドキュサインは、自社運用のデータセンターにおいてサービスを提供しており、世界中どこでも一貫して99.99%の可用性を維持しており、メンテナンス等による計画停止は行っていません。同時にリアルタイムで3拠点へデータを複製しており、単一障害点を持たない完全冗長化システムです。ドキュサインなら、お客様はビジネスやサービスの停止を心配することなくサービスを利用いただくことができます。

参考:ドキュサインの信頼へのコミットメント

拡張性

ドキュサインの電子署名は、350以上のアプリケーションと簡単に接続、連携することができます。すでに利用しているアプリケーションから直接、文書を送信したり、署名、アクションを実行することが可能です。すでに導入済みのアプリケーションと接続し連携することで、電子化のためのコストを最適化します。また、DocuSign Agreement Cloudのプラットフォームを利用することで、電子署名だけでなく、準備の段階からシステムへの反映、管理まで一貫した合意形成をするために必要なすべてのプロセスをシームレスに電子化することができます。

柔軟性

ドキュサインの電子署名は、組織管理コメントテンプレートなど多種多様な機能を兼ね備えています。例えば、頻繁に使用する合意・契約文書の作成にテンプレート化されたカスタムフィールドやワークフローを使用することで、時間と手間を大幅に削減することができます。

参考:ドキュサイン社員が重宝する10の機能

ドキュサインのユースケースと活用事例

ドキュサインの電子署名は世界180カ国100万社以上で導入されており、10億人ものユーザーが日々の業務で利用しています。また、世界のトップ金融機関15社中15社がドキュサインを利用しています。

金融業界においては、リテールバンキングにおけるお客様の口座開設や、生命保険や各種保険のお申し込み、保険金の請求業務、またこれらのバックオフィスにあたる人事や調達、法務といった部門など、幅広く活用されています。以下、金融業界のお客様の事例をご紹介します。

業務プロセス改革の取り組みとしてドキュサインを導入し、年間500万円以上の文書保管に必要なコストの節約、契約サイクルタイムを75%減少、顧客満足度の向上を実現しました。

ドキュサインを導入しダイナミックオンラインフォームを採用することで、39種類の書類(PDFフォーム)を1つに集約して業務効率を改善し、新規顧客が口座を開設するまでの平均時間が12日から2日に短縮しました。

なお、ドキュサインでは「DocuSign eSignature」のほか、ドキュサイン上の契約文書やプロセスに関するアクティビティをリアルタイムに監視し、契約文書を保護する「DocuSign Monitor」、契約プロセス全体を合理化する「DocuSign CLM」など、さまざまな製品を取り揃えています。金融業界におけるその他の事例や活用方法、また各製品の詳細は、弊社営業担当までお電話(03-4588-5476)またはメールにてお気軽にお問い合わせください。

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